ニーズが高まる不妊治療への対応を強化するとして、鳥取大学医学部付属病院(米子市)はこのほど、新たに「高度生殖医療センター」を外来・中央診療棟3階に設けた。特に、無精子症など男性不妊治療の体制を強化したという。

【写真】高度生殖医療センター長に就任した谷口文紀・鳥取大学医学部産科婦人科学分野教授。左は精子や卵子を凍結保存するタンク=2026年4月3日午後1時27分、鳥取県米子市西町の鳥取大学医学部付属病院、奥平真也撮影

 大学によると、包括的に不妊治療に対応するセンターは山陰初という。

 同病院の不妊治療は、これまで女性は女性診療科、男性は泌尿器科が対応してきたが、両科の連携を密にし、胚(はい)培養士、看護師、管理栄養士、遺伝専門医、助産師など多職種によるチームで対応する。男女を一体として診療できる体制をつくり、妊娠を考える時期から不妊治療、妊娠、出産まで「切れ目ない支援」を目指す。

 3日に大学が会見し、概要を説明した。センター長に就任した谷口文紀・産科婦人科学分野教授によると、これまでは主にカップルで女性診療科に来てもらっていたが、無精子症など男性側の原因には対応しにくく、同病院での治療を断念するケースもあったという。窓口を一本化することで女性不妊にも男性不妊にもすぐに対応できるようにする。

 センターでは当面、専門医として女性診療科医4人と泌尿器科医1人が診療にあたる。泌尿器科医は専門的な研修を受け、無精子症などの治療にも広く対応できるようになったという。専門医は今後増やしていく考えだ。

 谷口センター長は取材に「未曽有の少子高齢化、人口減の時代。大学の診療科の垣根を取り払って治療をするという、非常に意味深い取り組みだと考えている」と、抱負を述べた。(奥平真也)

引用元:
男性らの不妊治療体制を強化 鳥大病院、高度生殖医療センター開設(Yahoo!JAPANニュース)