文部科学省の専門委員会は30日、iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)といった万能細胞からヒトの受精卵(胚)を再現する「胚モデル」の研究について、一定の規制が必要とする具体案を示した。ヒト胚モデルを動物の子宮など胎内へ移植することを禁止する内容などを盛り込んだ。
ヒト胚モデルとはヒトの胚に類似した構造物を指す。ヒト胚モデルを使った研究によって、受精卵から細胞分裂して成長する発生初期の知見が得られると期待される。従来はヒト胚モデルの取り扱いについて明確な方針がなかった。
内閣府の生命倫理専門調査会は2024年11月、ヒト胚モデルはヒト胚とは異なると位置づけ、報告書をまとめた。報告書では@審査手続きが必要A許容されない研究を規定B研究ごとに最小限の培養期間を設定――などのルールが示された。
内閣府の報告書を踏まえ、改正の対象となる指針は4つある。ES細胞の樹立・分配・使用のそれぞれに関わる3つの指針と、生殖細胞の作製に関わる指針だ。
30日に開かれた文科省の特定胚等研究専門委員会ではこのうち、ES細胞使用指針と生殖細胞の作製に関わる指針の2つについて具体案を提示した。ES細胞の樹立・分配に関わる指針については議論を継続している。
今後は7月下旬に詳しい内容を検討したあと、8月以降に文科省の生命倫理・安全部会での審議やパブリックコメントを経て正式に決定する見通しだ。
引用元:
万能細胞使う受精卵研究「子宮などへの移植禁止」 文科省が具体案(日本経済新聞)