4月から新年度に入り、新たな制度や仕組みもスタートする。特に日本銀行がマイナス金利政策を解除したことで「金利ある世界」が到来。資源高などを背景とした値上げも続く見通しだ。一方で多くの企業で賃上げも行われるとみられ長く続いた低温経済≠ゥらの脱却へ転換点となりそうだ。制度面ではトラック運転手などへの残業時間の上限規制が導入される「2024年問題」の影響も懸念される。

残業時間の上限はトラックやバスなどの自動車運転業と医師に適用され、年960時間に規制される。建設業も対象で、年360時間とする。一般業種への残業規制は平成31年4月に始まったが、今回の対象業種は適用が猶予されていた。

ただ残業時間が減る分の人材確保は十分追い付いておらず、サービスの低下など現場で混乱が生じる可能性もある。政府は建設業界に著しく短い工期での請負禁止を呼びかけるなど対応を急ぐ。

令和6年春闘は労働組合の要求に対して満額回答が相次いでおり、連合の中間集計でも賃上げ率は5・25%を記録した。物価上昇を上回る賃上げとなるかが焦点だ。

一方で人件費や原材料価格が上昇する中、引き続き幅広い商品で値上げが行われる。帝国データバンクによると、4月の値上げは加工食品や菓子など食品メーカー195社で2782品目に及ぶ。電気やガス料金も上がる予定だ。

日銀がマイナス金利政策の解除に踏み切ったことで、大手銀行は普通預金の金利を現在の20倍の0・02%に引き上げる。今後は住宅ローン金利が上昇する可能性もある。

新型コロナウイルス対策は新局面に入り、治療などの公費支援は3月で終わる。今年秋からの高齢者らへのワクチンの定期接種については政府が一部費用を助成する。


一方、コロナ禍で顕在化した孤独・孤立の問題を巡り、対策推進法が4月に施行される。対策に取り組む国と地方自治体の責務や努力義務が法的に明確になる。

このほか改正健康保険法の施行で、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料の上限額を引き上げる。出産育児一時金の財源に充てるためで、6年度は現行の66万円から73万円に上げる。

子育て世帯の負担はさらに軽減される見通しだ。東京都や大阪府では高校授業料の無償化が始まる見込み。都では都立大学の授業料も実質無償化される。(中村智隆)

引用元:
4月からこう変わる 子育て世帯の負担軽減、コロナ治療の公費支援は終了…(産經新聞)