肌や白目が黄色っぽくなる「黄疸」(おうだん)。自然に治らないケースもあり、その場合は適切な治療しないと危険です。今回は、赤ちゃんの黄疸について、その原因と治療法などをご紹介します。









この記事の監修ドクター
わだ小児科クリニック 和田直樹先生

これまで30年余りの病院小児科での経験をいかして お子様の健康と病気全般を扱うクリニックにしてまいりたいと思っています。また背の低い子供の診療も積極的に取り組んでいきたいと思っています。
わかりやすい説明をモットーに子供たちの頼れるかかりつけ医をめざしています。日々お母さんたちが抱いている疑問や悩みについても気軽にご相談ください。

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新生児黄疸とは
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黄疸て何?
黄疸とは、粘膜や肌、眼球(眼球結膜)などが黄色くなるように見える状態です。
赤ちゃんがなる新生児黄疸って何?
「新生児黄疸」とは、その名の通り新生児(赤ちゃん)に起きる黄疸です。珍しい現象ではなく、新生児には起きやすい症状と言われています。
新生児黄疸はいつからいつまで?
生後2〜3日位に黄疸が現れて、生後1〜2週間前後で改善することが多いです。ただし、自然に治癒する場合と、そうでない場合があります。大部分は、経過観察で良くなっていきますが、一部、治療しないと危険なものもあります。
新生児黄疸の症状
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皮膚のかゆみ、目やうんちの色の変化について
新生児黄疸には、特徴的な症状がありますので以下にご紹介します。

・生後数日以内に肌が黄色くなりますが、同時に白目の部分も黄色っぽくなることがあります。

・うんちが白くなり、なおかつ生後2週間以降も黄疸が改善しない場合には、胆道閉鎖症の可能性もあります。
発熱する事もあるの?
新生児黄疸の1つの症状として「発熱するケース」もあります。38℃以上の発熱で「ぐったりしていて起きない」。また「哺乳しても飲まない」などの症状がある場合は、小児科の受診が必要です。何らかの病気が関係している可能性があるので、早めに連れていきましょう。

なお、治療が遅れたせいで、発熱のみならず「けいれん」が起きたり、ぐったりと元気がなくなることもあるため、早期治療が何よりも重要です。
命の危険や後遺症は?
黄疸の原因となる色素「ビリルビン」の血中濃度が高いままだと、後遺症が残る恐れもあります。これは、ビリルビンが脳へ入り込み、沈着して神経障害を起こすためで「核黄疸」(ビリルビン脳症)と呼ばれます。発熱、けいれんから、さらに体に力が入らなくなり、脳性麻痺、そして命を落とす危険性も出てきます。
新生児黄疸の種類と原因
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生理的黄疸の原因となりやすい赤ちゃんは?
新生児黄疸はその原因に応じて、「生理的黄疸」「母乳性黄疸」「血液型不適合」などの種類があります。

まず「生理的黄疸」は「新生児黄疸」と同じです。生まれたての赤ちゃんの赤血球は寿命が短いのですが、赤血球が分解されると「ビリルビン」という物質の濃度が高まります。普通であれば、ビリルビンが肝臓で処理されるのですが、新生児は肝臓の働きが未熟なため、これを処理しきれないのです。これが、新生児特有の黄疸を引き起こします。その意味ではどの新生児も、黄疸になる可能性があると言えるでしょう。
母乳性黄疸の原因となりやすい赤ちゃんは?
母乳で赤ちゃんを育てると黄疸が長引くケースがあります。通常は、長くても2週間前後で改善すると言われていますが、母乳で育てた場合、1カ月近くも症状が長引くこともあり、これを「母乳性黄疸」と言います。

母乳に含まれる成分には、肝臓の酵素を弱めるため、黄疸の原因となる「ビリルビン」の処理がより遅れてしまうからです。

母乳黄疸は生理的なものです。2〜3日母乳を中止すれば黄疸が下がりますので、様子を見ながら過ごしましょう。
血液型不適合による黄疸となりやすい赤ちゃんは?
血液型の異なるママと赤ちゃんであれば、それが黄疸の原因となることがあります。妊娠中、ママの体には「型の異なる血液(の赤ちゃん)」が存在しますが、母胎側にとってはそれは異常事態です。それに対する抗体が作られ、結果として赤ちゃんの赤血球にダメージを与えることになります。これが原因でビリルビン濃度が高まり、黄疸が発生するケースもあります。
新生児黄疸の診断とビリルビン値
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ビリルビンって何?
ビリルビンとは、メラニンなどと同様の「色素」の一種です。赤血球の中の「ヘモグロビン」が壊れることで発生します。通常は肝臓に運ばれ、胆汁として便の中に排出されます。
黄疸と診断されるビリルビンの基準値は?
一般的な新生児黄疸(生理的黄疸)では、13mg/dl前後のビリルビン値となります。仮に、15mg/dl以上のビリルビン値であれば、何らかの病気が関わっている可能性があるため、さらに詳しい検査を実施することになります。
新生児のビリルビン検査と正常値について
「5mg/dl以下」が、新生児のビリルビンの正常値です。「ミノルタ黄疸計」という機器を通じて、検査を行います。経皮をつうじた検査ではありませんが、採血ではありませんので、赤ちゃんへの負担も少なく測定も簡単です。
ビリルビン値の上昇と長引く黄疸に注意!
黄疸が長引いてビリルビン値が高くなると「核黄疸」(ビリルビン脳症)になる危険性が出てきます。核黄疸は、神経症状が残ることもあり、非常に危険です。後にご紹介しますが、光線療法や交換輸血などの治療により、核黄疸を防いでいきます。
黄疸の治療について
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自然に治る?入院や治療は必要?
新生児黄疸は、自然治癒することもありますが、万が一を考えて光線量法が選択されることも少なくありません。母乳性黄疸は、新生児黄疸よりも症状は長引きますが、こちらも治療は必要ないと言われています。早く改善したい場合は医師に相談するなどして、母乳ではなく乳児用ミルクの利用を検討する方法もあります。しかしながら、光線量法が必要なレベルでない限り、本来は母乳の中断は必要はありません。
病的黄疸など治療が必要な黄疸とは?
病的黄疸とは、生理的黄疸とは異なり重症化しやすく、自然治癒が期待できない黄疸です。光線療法のみならず、交換輸血が必要なケースもあります。以下に、具体的な病的黄疸をご紹介します。

・早発型黄疸:血液型不適合妊娠など
・遅延型黄疸:何らかの感染症が原因と考えられる
・遷延型黄疸:新生児肝疾患、代謝障害など
どんな治療があるの?光線治療と交換輸血について
光線療法は、核黄疸(ビリルビン脳症)の予防を目的として、血中のビリルビン濃度を下げることを目指します。具体的には、赤ちゃんを裸にした状態で、日焼けサロンのように光線(*治療ではブルーライトを使用)を浴びせます。これにより、ビリルビンが尿や胆汁などに排泄されます。
ビリルビン濃度がかなり高い場合(重度の高ビリルビン血症のケース)では、全身の血液を交換する処置が実施されますが、これを交換輸血といいます。
赤ちゃんに治療の影響はない?目は大丈夫?
光線療法は、赤ちゃんに目隠し(アイマスク)をして実施しますので、基本的に悪影響はないと考えられます。病院によっては、光線を足元から当てることで、目に当たる量を極力抑える工夫をしているところもあるようです。なお、具体的な副作用としては下痢や発疹などが考えられますが、いずれも一時的で、治療そのものの安全性は高いと言えるでしょう。

ちなみに、黄疸では白目が一時的に黄色っぽくなるので、目に悪い影響が残りそうに思えますが、悪影響はないとされています。
まとめ
未熟児(低体重児)などの場合は、核黄疸が起きやすいとも言われています。医師に相談して、適切な治療を行うようにしてください。黄疸は新生児によく見られ、それほど心配でないケースもあります。しかしまれに、最悪の場合には障害が残ったり、命に関わるケースもありますので、とにかく早期治療を心がけてください。


引用元:
【医師監修】うちの子に黄疸が!知っておきたい新生児黄疸の原因と治療(ニコニコニュース)