胎児に先天性奇形のリスク

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2月13日、ウィルソン病治療薬(銅吸収阻害剤)の「酢酸亜鉛水和物製剤」(商品名:ノベルジンカプセル25mg/50mg、同錠25mg/50mg)を投与している妊婦または妊娠している可能性のあるウィルソン病患者において、尿中銅測定が実施されていない症例が報告されているとして、製造販売元の注意喚起文をホームページに掲載した。胎児の銅欠乏は先天性奇形リスクであるため、妊婦に投与する場合は銅欠乏を来すことがないよう注意を呼び掛けている。

 ウィルソン病は、銅輸送ATPase遺伝子異常症で、肝臓や脳、腎臓などに銅が蓄積することで、さまざまな臓器障害を来す疾患。妊産婦患者に対しては、妊娠中でも治療を継続することが推奨されている。一方で、胎児の銅欠乏は先天性奇形のリスク因子であることから、同剤投与が銅を必要とする胎児の発達に影響を与える可能性が報告されている。そのため、妊婦または妊娠している可能性のある患者に投与する場合には、過度の除銅を避けるため、毎月、尿中銅排泄量検査を行い、銅欠乏を来すことがないよう用量調節が必要となる。

 注意喚起文によると、同剤の特定使用成績調査(全例調査)において、尿中銅測定が実施されておらず、産児に尿道下裂や四肢非対称などの先天性奇形が認められたことが報告されている。一部の症例ではスポット尿での排泄銅測定が行われていたが、スポット尿の場合は尿量変動の影響を受けることから、尿中クレアチニン濃度を同時測定して補正した上で参考にするよう呼び掛けている。


引用元:
ノベルジンの妊婦投与に注意喚起(m3.com)