Q 35歳の女性です。半年前、人間ドックの子宮頸(けい)がん検査で、子宮頸部上皮内病変(CIN)、中等度異形成(CIN2)と診断され3カ月ごとに経過観察をしています。今回受けた検査でもCIN2でした。妊娠を希望しているのですが、治療を急いだ方がいいのでしょうか。
A CINはヒト乳頭腫ウイルス(HPV)が感染した上皮細胞をゆっくり腫瘍化させます。軽度異形成(CIN1)→中等度異形成→高度異形成(CIN3)と変化させ、子宮頸部上皮内がん(0期の子宮頸がん)に進みます。このような変化は数年から十数年かけて起こってくるのが普通です。逆に考えますと、感染したHPVに対して、患者さんが抵抗力を発揮して免疫力を獲得できれば、この変化の過程を中断させ、それ以上病気が悪化しないうえ、自然に治ってしまうこともあります。実際、CINの患者さんを半年ごとに検査していくと2年くらいのうちにCIN1の75%、CIN2の50%は治ってしまいます。CIN3では治るケースは少なく、子宮頸部円錐(えんすい)切除術などを勧めることになります。
Q 私の場合手術を受けた方がいいのでしょうか。
A 検査を繰り返し行うことで治る可能性は50%ありますし、がんに進行するまでには相当長期間かかります。子宮頸部円錐切除術などの後遺症は子宮頸管狭窄(きょうさく)▽月経血の流出障害▽月経痛、子宮頸管の短縮・劣化▽妊娠した場合の子宮頸管無力症▽妊娠前期の流産−などがあるため、手術を勧めることは一般的ではありません。後遺症の少ない子宮頸部レーザー蒸散や子宮頸部凍結治療等で治療することもあります。経過観察で繰り返し検査を受けながら、可能であれば今のうちに妊娠分娩(ぶんべん)をするのが好ましいです。
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回答には、瀧澤憲・がん研有明病院顧問(婦人科)があたりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック=アメリカンファミリー生命保険会社、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月〜木曜日(祝日は除く)午前11時〜午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります。
引用元:
子宮頸部中等度異形成の治療、急いだ方がいい? (産経新聞)