日本化学療法学会は、膀胱炎やカテーテル関連などの尿路感染症の治療に関するガイドラインをホームページで公開した。透析患者・妊婦の膀胱炎や小児の尿路感染症などを取り上げ、疾患の特徴や推奨の治療薬、診断のポイントを示している。【新井哉】

ガイドラインでは、尿路感染症を含めた医療環境について、「耐性菌の出現により方針転換を迫られている」と指摘。多剤耐性緑膿菌やキノロン耐性大腸菌、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌などの報告が多いことや、耐性菌が院内感染だけでなく市中感染として日常的に認められることを「危惧すべき事態」としている。

 尿路感染症について、ガイドラインでは、▽疾患の特徴▽推定される原因微生物▽推奨される治療薬―などを提示。例えばカテーテル関連の尿路感染症の症状として、発熱や悪寒、急性の血尿といった症状があり、腸内細菌科やブドウ糖非発酵菌などが原因菌となるとしている。

 妊婦の膀胱炎では「胎児に対する影響を考慮して抗菌薬の選択は慎重に行う」と説明。使用を避ける抗菌薬として、妊娠初期ではキノロン系薬とテトラサイクリン系薬、ST合剤、妊娠後期ではサルファ剤をそれぞれ挙げている。

 また、透析患者については「発症する感染症のうち、尿路感染は11−25%」とし、治療では抗菌薬の排泄の動態やタンパク結合率、透析性などを考慮した上で、投与の量や時期、期間を設計する必要性を示している。

 このほか、小児の尿路感染症の診断についても言及し、既往歴や基礎疾患のある患者では、薬剤耐性菌の割合が高くなることなども記載。乳幼児の発熱を伴う尿路感染症の場合、「治療期間は7−14日行うべき」としている。






引用元:
透析患者や妊婦の膀胱炎、治療の方法は?- 関連学会が尿路感染症指針公開(キャリアブレイン)