性機能だけでなく、うつやメタボのリスクも高めることが分かってきた男性更年期障害。原因は男性ホルモン(テストステロン)の低下でした。潜在的な患者数は600万人、専門外来も誕生し始めた“男の病”に迫ります。

 日本人女性は平均50・5歳で閉経を迎える。この前後5年、45〜55歳が女性の更年期だ。卵巣から分泌される女性ホルモン(エストロゲン)は40代半ばから徐々に減り、閉経を迎えると、ほぼゼロへと急激に減少する。このホルモンバランスの乱れが、火照り、のぼせなど更年期症状の原因で、6〜7割の女性が何らかの不調を感じるという。

 閉経という明確なサインがある女性に対し、男の場合、いつ障害が訪れるか分からない。男性ホルモン(テストステロン)は20代、30代をピークに徐々に低下するが、個人差が大きく、70代でも30代並みの男性がいる一方、30代で症状が表れる人もいる。

 東京・丸の内のメンズヘルスクリック東京のメンズヘルス外来の初診患者も40代(167人=27・8%)、50代(161人=26・8%)が多いが、30代も107人(17・8%)。60代98人(16・3%)、20代31人(5・2%)、70代29人(4・8%)。80代も8人(1・3%)いる。不妊治療(男性妊活外来)も含んだ数字だが、それでも各年代にわたり、通常、閉経前後の2〜3年、長くとも5年といわれる女性の更年期障害とは大きな違いだ。

 メンズヘルスクリニック東京の男性更年期専門外来の久末伸一順天堂大医学部准教授は「40歳以上で必ず起こるというものではないし、30代でも起こり得る。すごく個人差が大きい。ベースラインが違い、ガソリンタンクが80リットルの人と40リットルの人がいるんです。20リットルを切ると、症状が出るということであれば、もともと余力が大きい人、余力がない人がいる」と説明する。

 女性の更年期障害とのもう1つの違いは性の問題だ。男性は性欲が落ちたり、勃起能力が落ちたりするが、女性は閉経後、ぬれなくなるなど性機能障害は増えても性欲はむしろ強まる人がいるという。久末准教授は「男性更年期では性の問題は重要です」と話している。(取材協力・メンズヘルスクリニック東京)


引用元:
30代で症状表れる人も/男性更年期障害(日刊スポーツ‎)