腸の組織が急速に死んでいく「壊死性腸炎」は、早産の赤ちゃんで病気や死亡の最大の原因になっている。

 健康な腸内細菌の集まりが予防のために注目されているようだ。

 米国エモリー大学医学部の研究グループは、小児科分野の国際誌ペディアトリック・リサーチ誌オンライン版で2015年5月20日にこのところの研究の動向について解説している。

血行障害で損傷や感染招く

 早産や低出生体重の赤ちゃんは、腸管が未発達なために、血行障害による粘膜の損傷や細菌感染を起こしやすく、壊死性腸炎につながる。

 研究グループによると、生まれた赤ちゃんは、腸の中に健康な共生細菌叢を獲得しなければならない。叢は草むらの意味で、腸内細菌の集まりを指している。

 研究グループによると、この腸内細菌の集まりを健康な状態に形作られるまでのプロセスが妨げられたり、遅れたりすると、壊死性腸炎の危険因子になり得るという。腸内細菌コロニーの不足や異常につながると問題が起こる可能性がある。

腸内細菌を整える

 逆に、有益な腸内細菌叢ができあがると、未熟な内臓を炎症や損傷から保護してくれると見られつつある。

 プロバイオティック治療のような、健康的な共生細菌を補充/回復する治療法が、壊死性腸炎の最も有望な予防手段になってくるという。

 腸内細菌叢のバランスを、病気につながるような状態から病気を保護する状態に変えることで、壊死性腸炎につながる炎症や損傷から保護することができると説明する。

 早産の赤ちゃんにとっては厄介な病気であるために、予防法の確立は重要だろう。




引用元:
早産の赤ちゃんで起こる壊死性腸炎 健康な「腸内細菌叢」で予防可能か(Medエッジ)