乳がんの薬が効きにくい人を特定するための、新しい方法が確認された。

 ベルギーのジュール・ボルデ研究所の研究グループが、2015年5月7日から9日にブリュッセルで開催されたIMPAKT乳がん会議で報告した。

薬の効きにくさの源は?

 乳がんにもさまざまなタイプがあるが、受容体の有無で分類するのは重要だ。女性ホルモンを受け止める「エストロゲン受容体」「プロゲステロン受容体」のほか、細胞の増殖の信号を受け取る「HER2受容体」などがある。受容体を持つがんと持たないがんがあり持っている場合に薬のターゲットとしてがんを攻撃する糸口になる。

 研究グループによると、HER2を持っている乳がんの人はがんを再発することが多い。ハーセプチン(商品名、一般名はトラスツズマブ)は有効な薬剤であるが、この薬が効かない人も多い。研究グループは、ハーセプチンが効きにくいがんの特徴を検証した。

薬の効果回復が可能!?

 結果として、「シグナル伝達兼転写活性化3タンパク質(STAT3)」というタンパク質があるかないかが重要であると分かった。このタンパク質は、発がんに関係している。

 研究グループは、このタンパク質が多いがんではハーセプチンが効きにくいと確認した。エストロゲンの受容体を持たない人では一層、効きにくくなることも確認している。

 将来的には、このタンパク質を攻撃する抗がん剤を追加できれば、乳がんの治療効果を高められると予測する。

 人の治療での応用も意味がありそうだ。


引用元:
乳がんの薬が効きにくい人を特定、抗体薬ハーセプチン(トラスツズマブ)で役立つか(Medエッジ)