加齢による不妊に悩む女性に対して、本人の卵巣から卵子の素(もと)になる細胞を取り出し、一部を卵子に移植して若返らせる方法で、初めての赤ちゃんが生まれた、と米国の企業が発表した。妊娠の可能性が高まるとしているが、効果や安全性について疑問視する声も上がっている。

 発表したのは米国に本部を置き、世界の不妊治療クリニックに技術提供をしている「オバ・サイエンス社」。カナダの34歳の母親に試みて、男児が生まれたという。卵子の素になる細胞から、細胞に必要なエネルギーを作るミトコンドリアを取って発育不良の卵子に移植する方法で「卵子や受精卵の質が悪い人の妊娠率を上げられた」と説明している。

 北海道大の石井哲也教授(生命倫理学)は、効果や安全性に関する科学的な裏付けが欠けていると指摘。「子どもへの長期的な影響も懸念され、認める場合でも臨床試験で慎重に行うべきだ。安易に取り入れるクリニックが日本でも出てくれば問題になるだろう」と話す。


引用元:
卵子の素で卵子若返り? 米企業、出産例発表 安全性に疑問も(朝日新聞)