イギリスで、生まれてから約2時間で亡くなった新生児の腎臓が大人に提供された。イギリス最年少のドナーだという。

妊娠12週で双子のうちの1人に異常が発覚

この赤ちゃんは、テディ・ノア・ホールストン君。マイク・ホールストンさんとジェス・エバンスさんの間に生まれた双子のうちの1人だ。

ホールストンさんとエバンスさんは妊娠12週目で双子のうちの1人に異常があることを知った。

無脳症という、脳や骨が正常に発育しない病気だった。無脳症の子どもはほとんどが胎児のうちか、生まれて数時間で亡くなるという。

「一瞬でも生きて一緒にいてくれたら素晴らしい」

「魂が叩きのめされた」とエバンスさん。2人がこのことを受け入れるまでには時間がかかった。その間、医師から中絶も勧められたという。

しかし「もし一瞬でも一緒にいられるのなら何よりも素晴らしい時間になる」と思えるようになった。そしてその後、2人はこの赤ちゃんの命を他の人のために役立てようと決意した。

生後100分で、英国最年少のドナーに

昨年4月、エバンスさんは双子を出産。その100分後にテディ君は亡くなった。

亡くなって3分後、腎臓と心臓弁の手術が行われ、その腎臓が大人の患者に移植された。テディ君は英国最年少のドナーとなった。

「ヒーローとして生きて、亡くなった」

ホールストンさんは言う。「あの子はヒーローとして生きて、亡くなったのです。あの子のことをどんなに誇りに思っているか、言葉にできない」

またエバンスさんは「あの子とはわずかしか一緒にいられませんでした。私たちは、あの子自身には生きる希望がないことがわかっていて彼を生みました。テディの話が、子どもを失う状況に置かれた親たちを元気づけられたらうれしい。愛する人の一部が誰かの中で生き続けることの素晴らしさ知ってほしい」と話している。

ドナー提供を呼びかける活動を開始

現在、イギリスでは7000人以上の人が臓器移植を待っており、1日に3人が、ドナーが見つからずに亡くなるという。

ホールストンさんとエバンスさんは双子が生まれて1年後にテディ君の名前でTwitterを開設。ここでドナー提供を呼びかけ、さらに「2 Wish Upon a Star」というチャリティ基金も設立し、ドナー提供推進に役立てている。

録音した心音をテディベアのぬいぐるみに埋め込んで

ホールストンさんとエバンスさんは、テディ君が胎内にいるときに、テディ君の心音を録音した。今はそれをテディベアのぬいぐるみに埋め込み、ボタンを押せばいつでもテディ君の心音を聞くことができるようになっている。

また、テディ君の双子の兄弟の名はテディ君の名前を入れ替えた、ノア・テディ・ホールストン君。兄弟の中にもテディ君は生き続ける。


引用元:
生後2時間で亡くなった赤ちゃんの腎臓を移植、英国最年少ドナーに(IRORIO)