県内で、献血に協力した10〜20歳代の若者が10年前と比べ4割以上減っている。協力する高校の減少や少子化に加え、社会への無関心も広がっているためとみられる。高齢化が進み、献血を必要とする人が今後も増えると見込まれることから、県赤十字血液センター(仙台市泉区)は、若者に協力を呼びかける広報大使を新たに任命。県もCMを作るなど、献血離れを食い止める対策に乗り出している。

 県薬務課によると、10〜20歳代の献血者は2013年度、計2万5740人で、03年度(4万6280人)比で44%減った。過去10年で最も少なかったという。
 県内の高校には献血バスが巡回しているが、13年度の協力校は全体の40%。03年度に比べ26ポイント減少した。「親の理解を得るのが年々難しくなってきている」と同課の担当者は困惑する。

 若者の献血離れの理由として、「社会への無関心」を挙げるのは同センターの中川国利所長(64)。「自分や身の回りにしか興味がない若者が少なくない。命をつなぐため献血を必要とする人がいるということに、目が向かないのかもしれない」と話す。

 一方、高齢化に伴ってがん患者が増え、必要な血液量も増加。抗がん剤治療を行うと血小板が減り、それを補う輸血用製剤の原料を献血に頼っているためだ。中川所長は「献血を必要とする人が最大となる27年には、全国で85万人の献血者が不足するとの試算もある」と指摘する。

 同センターは若者に献血の大切さを理解してもらうため、歌手の伊東洋平さんと通訳者の莉々りり紀子さんを広報大使「献血推進アンバサダー」に起用。2人は今月4日に市内で開かれた啓発イベントに参加し、伊東さんは「献血は命のバトン。ぜひ協力してください」と集まった100人以上の来場者に呼びかけた。

 伊東さんのファンで、同市青葉区の山田望美さん(25)はイベント終了後、会場近くに用意されたバスで献血することを決め、「いいきっかけになりました」と話した。

 県も、観光PRキャラクター「むすび丸」を使った啓発CMを製作。同市宮城野区の楽天Koboスタジアム宮城で行われる楽天イーグルスの試合や、民放テレビで放映し、若者の協力を求めていくとしている。


引用元:
若者の献血4割減 宮城県 (読売新聞)