早期乳がんで診断されるかどうか、死亡リスクは高いか低いか。
ここには人種による違いがあるようだ。
しかも社会的、経済的な理由ではなく、腫瘍そのものの性質が理由であるようだ。
カナダのトロント大学ウィメンズ・カレッジ病院を含む研究グループが、有力医学誌ジャマ(JAMA)の2015年1月号で報告した。
37万人強の女性を調べる
早期乳がんの女性は生存率が高いため、早期に乳がんと診断される要素を知ることは重要だ。
研究グループは、米国各州のがん登録データベースから2004〜11年に浸潤性(周囲の組織に広がるタイプ)乳がんと診断された女性37万人強を対象にがんの特徴と診断や死亡リスクとの関係を調べた。
非ヒスパニック系の白人が71.9%、ヒスパニック系の白人が9.4%、黒人が10.4%、アジア人が6.7%、その他1.6%となっていた。
2p以下の小腫瘍で、どれくらい悪性度が高いかを、薬が効きにくい「トリプルネガティブ」、よりがんが広がっている「リンパ節転移」や「遠隔転移」といった条件から判断。8つの人種/民族ごとに早期(ステージ1)に診断された比率、ステージ1乳がんで診断されてその後に死亡する比率を調べた。
日本女性は早期診断率が高い
その結果、ステージ1で診断された人の比率は非ヒスパニック系白人女性が50.8%だったのに対して、日本人女性がやや高く(56.1%)、黒人女性が低かった(37%)。
ステージ1乳がんによる7年後の死亡率は非ヒスパニック系の白人女性が3%だったのに対して、黒人女性で高く(6.2%)、南アジア人女性で低かった(1.7%)。
小腫瘍で死亡する比率は、非ヒスパニック系の白人女性(4.6%)より黒人女性(9%)で高かった。
早期乳がん診断の比率と診断後の死亡リスクは人種によって異なるわけだ。
研究グループによると、違いの多くは腫瘍の性質によるものと推定する。
背景にどういう理由があるのか、遺伝か、食習慣か、詳しく分かれば、より乳がんの予防につながるのかもしれない。
引用元:
乳がんの診断と死亡リスクに人種差、日本人は早めに見つかる、有力医学誌で報告(Medエッジ)